インプラントの耳より情報集めました
医師は指導内容を好きなように考えなさい、それを患者が評価するという仕組みが少しずつ入ってきている。
医療保険制度とはちょっと違うが、介護保険などはそのいい例だ。
介護保険には要介護度というのがあって、要支援・要介護度が6種類になっている。
そのなかで値段が決まっているが、これなどは包括払いになる。
医療はこの分類を病名や支払い額でやろうというわけだが、介護保険の場合は介護のレベルでやろうと考えた。
介護は医療ほど複雑ではないので6段階にして、そのなかでどうやるのも自由だとしている。
医療もそのようにして、大枠は政府が決めるので、そのなかで患者が評価して、あの施設がいいとか悪いとか、自分で決めなさいという仕組みだ。
ただ、医療の場合は病名が多くて複雑であり、何度もいうように患者が評価をすることが難しいので、まだそこまでのレベルには達していない。
後で詳しく考えるが、評価がしやすい出産では、S病院では80万円とか、A病院は50万円とか、いわゆるブランド病院での出産は値段が明かされている。
こういう値段も包括といえば包括だが、これらは医療機関が自分で値段を設定しているわけだからここで述べた包括払いとは違う。
包括払いへの流れは止められないもうひとつ、医師会がよく主張していることは、包括払いにすると質が落ちるということだ。
どういうことかというと、たとえば糖尿病だったら10万円と決まるとしよう。
そうすると医療機関は手を抜いても10万円もらえることになる。
その場合、治療に個別差があるので、その治療について患者は完全には評価できない。
そうすると、まあ、そこまでひどいところはないと思うが、どちらにせよ10万円もらえるんだったら、たいしたことはしないでお金をもらおうという医療機関が出てくることもあり得る、というのが医師会の主張である。
ただ、反対はしてもいまの流れからいって、昔のように医師と患者の関係がハッピーな時代に戻ることは、保険財政を考えるとあり得ない。
とすれば、何らかの形で包括払いが入ってくることにはなろう。
そうなってくると、医療機関も費用を考えることになる。
そうすると、多少質のばらつきというか、質が落ちる可能性はあると思われる。
それを何とか防ぐために別の方法が考えられていて、前述の医療機関機能評価とか医療の監査というのをもうちょっと厳密にやったらどうかという話が出てきている。
大学病院は包括払いになっていくいま、特定機能病院が揺れている。
特定機能病院とは1992年7月施行の医療法改正により、高度医療を提供する大学病院や国立がんセンター、国立循環器病センターなどが「特定機能病院」扱いとなったものだ。
このときの医療法改正では、各々の医療機関の持つ機能や特質に応じた体系化を進め、大病院へ集まりがちな患者の分散化を図り、限られた医療資源を有効に活用することが目的とされていた。
そのなかで「特定機能病院」とは、高度の医療を提供するとともに高度な医療に関する研究・開発・評価・研修などを行う機能を有する医療機関として定められたものだ。
実際に、この言葉を知っているかどうかは別にしても、患者たちも大学病院は高度な医療を行っているということは容易に想像できる。
さて、この特定機能病院が揺れている。
理由は、ひとつにはY病院やT病院のように医療事故によって、この名称を取り消される恐れが出てきたことがある。
大学病院といえども権威にあぐらをかけない時代になったというわけだ。
もうひとつは、今回の話題である包括払いの導入の問題だ。
DRGとは何かさきほど少し話題にしたDRGをもう少し詳しくみてみよう。
それは、特定機能病院への診療報酬の支払いにこのDRGの考え方が取り入れられるからだ。
先にも書いたが、DRGとは疾病分類のひとつで、国際的な病気の分類(ICD9とかICD10などという)で約一万ある分類を、治療に費やした医療資源(具体的には、M、医薬品や医療材料の数、入院日数など)の必要度を基準に数百の診断群に統合し直したものだ。
このDRGの考え方はアメリカ以外でも、北欧やイギリスなど多くの国で導入されている。
もうひとつ、覚えてほしい言葉が、PPSである。
実は、これがさっきから述べている包括払い方式の英語で、検査料、投薬料(および入院の場合は入院費)などを合わせた医療我が一定水準に定められているものをいう。
このうち、DRG分類に基づいて医療費が設定されているものをDRG/PPSと呼び、医療コストを抑制する手段として注目されているのだ。
こうした状況下で、わが国で日本的にDRGをアレンジしようという動きがある。
この枠組みはDPCと名付けられ、わが国の医療事情に配慮したものであるという。
現在、この支払い方式は最初に特定機能病院での導入が検討されていて、施行研究が行われているのだ。
電子カルテの光と影DRGにせよDPCにせよ日本では、カルテ管理の問題との関連が避けて通れない問題になっている。
簡単にいえば、日本ではカルテの管理がしっかりしていないのだ。
アメリカのように、カルテが専門の管理士によって厳密に管理されている状況と異なり、日本ではこの分野が非常に遅れている。
また、医療情報システムも、このような膨大なデータを管理していくうえでは欠かせないものとなっていく。
最近、医師がパソコンとにらめっこしているのをみかけた方は多いのではないだろうか。
そのパソコンに映っていたのは、最近医療界で話題になっている電子カルテかもしれない。
現在、電子カルテを導入している医療機関は1.1%に過ぎない(2002年)が、厚生労働省は、2006年度までに全国の約850の大病院(1病院400床以上)と診療所の各6割以上に電子カルテを導入する方針を決めた。
電子カルテ普及の目的はいくつかある。
医療の規制改革の目的としてあげられている患者本位の医療サービスすなわち、医療の質の向上、患者の安全の確保を図りつつ、医療サービス提供上の無駄を徹底的に排除し、効率的な医療サービスを実現するひとつの手段が電子カルテになるというわけだ。
データが電子化され、医療機関によっては、電子カルテの内容を患者にみせるところまで現れたという。
かつては、ドイツ語、あるいは最近は英語でも書かれることが多く、医師の悪筆のせいもあって、記載内容がわかりにくかった紙のカルテに比べると大きな進歩といえよう。
また患者にとっては、医療の透明性が確保され自らの選択が尊重されることになる。
しかし、これもいいことばかりではない。
これには、大きな問題が2つある。
ひとつは手間の問題だ。
日本のいまの状況では、電子カルテの入力者は医師である。
入院は時間があるのでまだいいが、外来ではたいへんなことになる。
慣れてくれば変わってくるとは思われるが、一人の患者の診察に、いままでの1.2倍から1.5倍くらいの時間がかかっているのではないかと思われる。
これは患者の待ち時間も増加させるし、診察中にも患者を診ずにパソコンをずっと覗き込む医師が出現するという困った事態まで招いている。
もうひとつは、電子カルテ導入への費用の問題である。
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